紙にまつわる慣用句・ことわざ

2018-12-21 19:26:02
(かみ)一重(ひとえ):ほんの少しの違いしかないということの意味。紙一枚の厚みはほとんどないようなもので、そのぐらいの違いしかないということを表します。
 

白紙(はくし)戻す(もどす):最初の状態にするということの意味。白紙とは何も書いていない状態の紙。つまりものごとをまっさらな状態に戻し、なかったことにすることを表します。
 

横紙破り(よこがみやぶり):自分の考えを無理矢理に押し通すという意味。紙は縦に目が入っていることが多く、目に沿う場合は力を入れずに裂くことが可能であるが、目に逆らい横に裂こうとすると、力を入れて無理矢理にする必要があることから転じてこのように表します。
 

眼光(がんこう)紙背(しはい)徹す(てっす):書物に書いてあることだけでなく、その真意まで含めて理解するという意味。「眼光」とは呼んで字のごとく目のことですが、物事を見抜く力という意味も持つ。それが「紙背」紙の裏側まで及ぶほどにじっくりと書物を読み込むということです。
 

一枚(いちまい)(かみ)にも裏表(うらおもて):簡単そうなことでも内実は複雑であるという意味。なんでもなさそうな一枚の紙でも表裏はあるので、何事も表面だけをみて判断するのではなく、よく考えて判断しましょうということです。
 

薄紙(うすがみ)をはぐよう・濡れ紙(ぬれがみ)()がすよう:病気など、悪い状態が日ごとに少しずつ良くなっていくさま。「薄紙をはぐように元気になっていく」
 

洛陽(らくよう)紙価(しか)高める(たかめる):著書の評判が高く、飛ぶように売れること。「これはまさに洛陽の紙価を高める小説である」
 

油紙(あぶらがみ)()()いたよう:べらべらとよくしゃべる様。
 

(あお)表紙(ょう)叩いた(たたいた)(もの)にはかなわぬ:きちんと学問に励んだ者にはかなわない。「青表紙」は青い表紙を多く用いた四書五経などの経書。
 

折り紙付き(おりがみつき):鑑定保証書が付いていること。また、その物。その物の価値・資格などに定評のある事。保証が出来ること。「折り紙付きの技術」