百人一首・俳句・短歌・川柳

2019-01-11 15:11:53
百人一首
 
ちはやぶる神代も聞かず竜田川 かれくれなゐに 水くくるとは
在原業平朝臣
不思議なことが多かった神代にも聞いたことがない。竜田川が真っ赤に括り染めになるなんて(燃える思いが、激しい水の流れを真っ赤に染め上げてしまうほど今でも貴方をお慕い申し上げております。)
 
瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に逢はむとぞ思ふ
崇徳院
川瀬の流れが速いので、岩にせき止められた急流が二つに分かれてもまた一つになるように、貴方と別れてもいつかはきっと逢おうと思う。
 
憂かりける 人を初瀬の山おろしよ 激しかれとは祈らぬものを
源俊頼朝臣
つれなかった人を、私になびかせて下さいと初瀬の観音に祈ったけれど、初瀬の山おろしよ、あの人のつれなさがお前のように激しくなるようにとは祈らなかったのに。
 
もろともに あわれと思へ 山桜 花よりほかに 知る人もなし
大僧正行尊
私が思うに、お前も私の事をしみじみと懐かしく思ってくれ、山桜よ。このような山奥には桜の花より知る人もいないのだ。
 
夜をこめて 鳥のそら音は はかるとも 世に逢坂の 関はゆるさじ
清少納言
夜の明けないうちに、暁を告げる鶏の鳴き声を真似て関所を通った函谷関での孟嘗君の手を使おうとなさっても、あなたと私の間の逢坂山の関所(男女が相逢うという名のある関所)は決して通しませんよ。
 
廻り逢ひて 見しやそれとも わかぬまに雲がくれにし 夜半の月かな
紫式部
久しぶりにめぐり会って、それかどうか見分けるまもなく、雲に隠れてしまった夜半の月のように、あなたはあわただしく帰ってしまわれた、お名残りおしいことです。


川柳

スポーツジム 車で行って チャリをこぐ
ちがうだろ 妻が言うなら そうだろう
ノーメイク 会社入れぬ 顔認証
効率化 進めて気付く 俺が無駄
言っただろ 聞いてないけど すみません
減る記憶 それでも増える パスワード
カロリーの 低いメニューを おかわりし
ドクターが ダメというもの 全部好き
久しぶり 聞くに聞けない 君の名は
 

短歌

この味がいいねと君が言ったから
七月六日はサラダ記念日   俵 万智


俳句

古池や 蛙飛び込む 水のおと     松雄芭蕉